2月の典礼歴の主な日について

 

【ルルドの聖母―世界病者の日】

2月11日に教会は、「ルルドの聖母」を記念し、祝います。

皆さまよくご存じのように、1858年2月11日に、フランスのルルドの町で、聖母マリアは、ベルナデッタという13歳の娘にご出現になりました。18回のご出現をとおして、いくつかの大切なメッセージを彼女に伝えましたが、とくに、9回目の出来事がよく知られています。聖母が、「泉の水を飲み、顔を洗いなさい」と言われ、指さされた場所をベルナデッタが手で掘ったところ、水が湧き出ました。この泉が「ルルドの水」です。この水をとおし、聖母マリアの取り次ぎによって、多くの病気の治癒や回心が報告されています。教会が正式に「奇跡」と認めた治癒例は多くはありませんが、水と祈りをとおして、心の癒しと慰めを得る人は大変多いようです。現在も毎年、何百万という巡礼者がルルドを訪れ、聖母マリアに取り次ぎを祈っています。

 

教皇ヨハネ・パウロ2世は1993年に、この日を「世界病者の日」に定めました。教皇は、心身に苦しみを担っておられるすべての人のために祈ることを伝え、苦しみの意味を説いて励まし、善意あるすべての人に、病者に心を向けるように訴えました。以後、教皇は毎年この日にメッセージを出しています。

磯子教会においても多くの信徒が、病者のためにボランティアとして素晴らしい活動をしておられます。昨年のメッセージを教皇ベネディクト16世はこう結んでおられます。

「…司教、司祭、修道者、神学生、医療関係者、ボランティアの皆さま、そして病院や養護施設や家庭であらゆる病める兄弟姉妹の傷を治療し、癒すために愛をもって尽くしている皆さまに心から申し上げます。病んでいる人の顔の中に、人々の顔のうちにある顔、すなわちキリストのみ顔をいつも見るすべを知ってください。わたしは祈りのうちに皆さますべてを思い起こし、使徒的祝福を送ります」

 

もう一つ、日本とルルドを結ぶ不思議な縁に触れましょう。今年横浜教区は、「横浜天主堂献堂150周年」を記念します。しおりの「横浜天主堂の沿革」を見ますと、1844年に「パリ外国宣教会・フォルカード師再宣教準備(琉球国)」と書かれています。日本の再宣教は、ある意味で、ここから始まったとも言えるでしょう。教皇グレゴリオ16世は、「琉球と日本の代牧区」を設立し、1846年にフォルカード師を初代の使徒座代理区長(司教)に任命しました。しかし、日本を愛し、日本への入国を熱望して準備していたフォルカード師は、ついに鎖国の日本に入国できずに帰国しました。フォルカード師は後に、フランスのヌヴェールの司教に任命されます。彼はベルナデッタに出会います。司教は彼女の中に優れた資質を見たのでしょう、修道女になることを強く勧めました。そして彼女は司教の言葉に従い、ヌヴェール愛徳修道女会に入会しました。病弱なベルナデッタは35歳で天に召されました。聖人となった彼女の遺体は、今も腐敗せずに、ヌヴェールの愛徳修道女会本部に安置されています。

日本が開港し、パリ外国宣教会のジラール師が念願の日本に入国できたのは、ルルドの聖母ご出現の翌年、1859年のことでした。

 

 

【灰の水曜日―四旬節】

1月9日、主の洗礼の祝日の翌日から典礼歴は年間に入りました。そして灰の水曜日から四旬節という季節に入ります。四旬節は、主の晩さんの夕べ(聖木曜日)のミサの前まで続きます。

灰の水曜日は、罪の償いを表すために断食(大斎・小斎)をし、回心のしるしとしてミサの中で「灰の式」が行われます。またこの日は、復活徹夜祭に「入信の秘跡」を受ける入信志願者にとっては、直前の大切な学びの期間であり、入信の心の準備に努めます。主日の朗読もそれが考慮されています。

信者は回心、つまり、神と隣人に心を向け、愛の業と償いに励み、自分が受けた洗礼の恵みについて思い起こします。また、教会共同体として入信志願者のために祈りながら、志願者が共同体の交わりに入ることができるように心を配ります。

 

 (担当:澁谷 俊宏)